石川さゆり
坂本冬美あこがれの人である。
小学校五年生の時に聴いた石川さゆりの「津軽海峡・冬景色」に衝撃を受け演歌歌手になりたいと思ったそうである。
まわりの友達がアイドルに夢中になっている中、坂本冬美は石川さゆりの小さな切り抜きを下敷きに挟み込んでいた。
学校から帰ると、レコードに合わせてドーナッツ盤が擦り切れるほど「津軽海峡・冬景色」を歌ったが、石川さゆりのようには歌えなかったと語っている。
いまだに、あこがれの石川さゆりの前では直立不動になるほどである。
デビューのきっかけとなった「勝ち抜き歌謡天国」では、石川さゆりの「波止場しぐれ」を歌って優勝している。
石川さゆりは猪俣公章から「すごい歌の上手い子がでてきたんだ」と、坂本冬美が歌うテープを家に送ってきてくれたそうだ。
初めての紅白歌合戦では舞台そでで石川に「頑張ってらっしゃい」と背中をぽんとたたかれ、逆に緊張してしまったそうである。
紅白を始めTV番組での共演は数多いが以下の二つは印象的であった。
1996年1月放送のNHK「ふたりのビッグショー」
歌う石川さゆりを坂本冬美が嬉しそうにじっと見ているのが印象的。 「波止場しぐれ」「火の国の女」「夫婦善哉」「夜桜お七」「天城越え」「青い山脈」を一緒に歌った。
2015年1月放送のテレビ東京「木曜8時のコンサート」
持ち歌交換というコーナーで石川さゆりが「夜桜お七」を、坂本冬美が「天城越え」を歌唱している。
三木たかしが「夜桜お七」ができた時、「いい歌ができたと」石川さゆりに電話越しに聞かせてくれたそうである。
石川さゆりも緊張したようだけど、坂本冬美は歌う前のコメントでは「期待しないで下さい!」「体に悪い!」と( ̄□ ̄;)
お二人とも素晴らしい歌唱でした。
2015年04月16日にBSNラジオ(新潟放送)で放送された「三平です!どうぞ、いらっしゃい!」に坂本冬美がゲスト出演し石川さゆりについて語っている。
ふ:初めてお会いした時にもうドキドキドキドキして、他の先輩ももちろん緊張したんですが、他の先輩とは違う緊張感がありまして、その時に初めてご挨拶に伺って、「大ファンでした!」って言いまして、「どこ出身なの?」と言われて「和歌山県です!」、「あぁ、日本で一番遠いところね」って言われて、確かに不便な・・飛行機は一応あるんですが、南紀白浜まで1時間なんですね飛行機で、そこから那智勝浦ですとか新宮に行くにも電車でも2時間かかる車でも2時間かかる、大阪経由で行っても5、6時間かかる、名古屋経由で行っても6、7時間かかるっていう、ですから陸の孤島じゃないですけど、まず最初に言われたことがそれだったんです、「あぁ遠いところねぇ」って(笑)それが一番最初の会話だったんですけども、いまだに、私もデビューして29年目になりますが、石川さゆりさんにご挨拶に伺う時だけ直立不動、ものすごい緊張します、体育会系ののりで「おはようございます!よろしくおねがいします!」みたいな(笑)
・・・
三:歌うことも有りますよね、石川さゆりさんの曲を番組とかで
ふ:でも極力避けますね(笑)あのー、好きで歌っていた、歌手になる前は、ほとんど石川さゆりさんの曲しか歌ってませんでしたけども、歌手になってからは怖くて逆に歌えないですね、なんでしょうかねぇ
三:でも番組的にぜひこの歌をおねがいしますよって
ふ:その時はデビューのきっかけになった、勝ち抜き歌謡天国という勝ち抜いていく番組がありまして、それで優勝したのがきっかけで私歌手になったんですが、その時に唄った歌が石川さゆりさんの「波止場しぐれ」っていう歌で、ほんとにしっとりした演歌なんですけど、この曲は何度か歌わせていただきましたね
三:「天城越え」とかは難しいですか
ふ:そうなんです!それがですね、今年ある番組でさゆりさんが「夜桜お七」を唄ってくださって、さゆりさんご本人の前で私が「天城越え」を唄うという持ち歌交換というのがありまして、もうこれほど体に悪い企画はありませんでした
三:実際に目の前にいらっしゃるわけですね
ふ:そうです!さゆりさんが私の斜め後ろで聴いて下っさって
三:わぁ~!背後霊のように
ふ:そうなんです!これはちょっと寿命が縮まりましたね!ただ、さゆりさんが私の歌を唄ってくださるなんて、先輩が唄ってくださるなんて、こんな夢の様な話はないじゃないですか、だから永久保存版としてその映像は、何度も何度も涙ながらに観させて頂いてますね!
2018年11月14日に放送されたBS朝日「日本の名曲 人生、歌がある」に坂本冬美さんがゲスト出演
冬美さんにとってはあこがれの石川さゆりさんとのコラボで「津軽海峡・冬景色」を歌唱
リハーサルのときに感極まって号泣したという場面がワイプで紹介されていました
本番ではなるべくさゆりさんの方を見ないで臨んだそうですが
色んな思いが湧き上がってきたんだと思います